文を敲く

読書記録とその他雑記。

「中国史」

国史という大河を東洋学の泰斗が悠々と叙述した通史である。古代から現代までの大枠をとらえるには最適だと思われる。

ときどき「処理」の変換ミスで「胥吏」という言葉が出てくるが本書によってその指し示すもののイメージをようやくつかむことができた。かつての王朝では末端の官吏は請負だったらしい。ある種の「小さな政府」ではあるがそれが賄賂の横行につながった訳でもある。読んでいるうちにいろいろ連想が深まった。