文を敲く

読書記録とその他雑記。

「しんがり」

副題には「山一證券最後の12人」とも書かれているが、思いの外12人の話は多くない。大手証券会社の一角を占めていた山一證券が自主廃業に至ったまでの経緯を関係者の声を集めて描いたところが読みどころだ。巨額の簿外債務を隠した手口を探り当てる「しんがり」の人々は格好いい。

本書では簿外債務を隠すために使われた「飛ばし」の手口も詳しく紹介されている。さすがに真似はできないが、知っておいて損はないと思われる。