文を敲く

読書記録とその他雑記。

構造改革(笑) -「真説・企業論」

「日本はベンチャーが少ないから停滞している」「英語公用語化」「アメリカを見習え」といった論評をニュースなどでよく見聞きするようになって十年位はたつだろうか。本書はこれらの論評のおかしさを各種統計資料を参照しながら明らかにしたものである。

本書を読めば、21世紀になる前から続いていた「構造改革」の問題点がよく分かるだろう。しかし「構造改革」の言いだしっぺたちは失敗が明白になろうとも、何の責任も取ることなく逃げていくに違いない。いや、そもそも彼らの辞書に「失敗」の文字はないから、延々と開き直っているか「改革」をつづけるのだろう。