文を敲く

読書記録とその他雑記。

2015-02-01から1ヶ月間の記事一覧

嘘と教育 -「江戸しぐさの正体」

江戸しぐさの正体 教育をむしばむ偽りの伝統 (星海社新書)作者: 原田実出版社/メーカー: 講談社発売日: 2014/08/26メディア: 新書この商品を含むブログ (50件) を見るここ何年かで急速に注目を集めるようになった「江戸しぐさ」がまったくのインチキであるこ…

ぼっち論 - 「ライトノベルのなかの現代日本」

ラノベのなかの現代日本 ポップ/ぼっち/ノスタルジア (講談社現代新書)作者: 波戸岡景太出版社/メーカー: 講談社発売日: 2013/06/18メディア: 新書この商品を含むブログ (10件) を見る本文は200ページにも満たないため、ライトな新書のように思えるかもしれ…

タイトルを過信するべからず - 「無印良品の「あれ」は決して安くないのに なぜ飛ぶように売れるのか? 」

無印良品の「あれ」は決して安くないのに なぜ飛ぶように売れるのか? 100億円の価値を生み出す凄いコンセプトのつくり方作者: 江上?夫出版社/メーカー: SBクリエイティブ発売日: 2014/02/22メディア: 単行本この商品を含むブログ (3件) を見る10年ぐらい前に…

私小説の意義 - 「私小説のすすめ」

私小説のすすめ (平凡社新書)作者: 小谷野敦出版社/メーカー: 平凡社発売日: 2009/07/01メディア: 新書購入: 8人 クリック: 112回この商品を含むブログ (26件) を見る日本の私小説のダメさ加減を指摘した本や論考は多いが、本書のような私小説を擁護したもの…

概論 - 「文学賞の光と影」

文学賞の光と影作者: 小谷野敦出版社/メーカー: 青土社発売日: 2012/06/22メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 20回この商品を含むブログ (15件) を見る文学賞の歴史と現況について解説した文学賞概論というべき本である。「文学賞の光と影」という題名だが…

作られるもの - 「伝統とは何か」

とは何か (ちくま新書)" title="とは何か (ちくま新書)">とは何か (ちくま新書)作者: 大塚英志出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2004/10/06メディア: 新書購入: 1人 クリック: 26回この商品を含むブログ (40件) を見る「伝統」が人為的に作られるものである…

コントラスト - 「三島由紀夫と司馬遼太郎」

三島由紀夫と司馬遼太郎―「美しい日本」をめぐる激突 (新潮選書)作者: 松本健一出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2010/10/01メディア: 単行本 クリック: 42回この商品を含むブログ (9件) を見る私は三島由紀夫に関しては全くと言っていいほど興味がないが、司…

世界を知るカギ - 「謎の独立国家ソマリランド」

謎の独立国家ソマリランド作者: 高野秀行出版社/メーカー: 本の雑誌社発売日: 2013/02/19メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 42回この商品を含むブログ (82件) を見るどこの国からも承認を受けずにソマリアからほぼ独立してしまった「ソマリランド」。海賊…