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客観 - 「バフェットの株主総会」

バフェットの株主総会

バフェットの株主総会

世界第二位の大富豪として知られるウォーレン・バフェット。本書はこの大富豪が経営する「バークシャー・ハザウェイ」の株主総会への「潜入ルポ」だ。バフェットの名がつく本はたいてい彼の神格化に余念がないのだが、本書は過去の発言等も取り上げて出来る限り神格化を避けようとしていて興味深い。

数万人が参加する株主総会では事業や経営についての質問はほとんど行われず「成功するにはどうすればよいか」「サブプライムローンについてどう思うか」といった事業とは無関係のことがもっぱら尋ねられているという。この株主総会は「資本主義者のウッドストック」と形容されているが、個人的には「資本主義者のメガチャーチ」と呼んでも良いと思った。

また、バフェットの投資資金源や子会社の店舗の現状についても一通り紹介されている。バークシャー・ハザウェイへの投資を検討しているなら必読の一冊だ。