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読書記録とその他雑記。

傘を貸りる合理性 - 「出世したけりゃ会計・財務は一緒に学べ!」

出世したけりゃ 会計・財務は一緒に学べ! (光文社新書)

出世したけりゃ 会計・財務は一緒に学べ! (光文社新書)

「晴れた日に傘を貸す商売」というものがある。「雨が降った時に傘を返せといわれたらどうするのか」と常日頃から思っていた私にとっては「晴れた日に傘を借りる需要」があること自体が不思議であったが、本書にはその需要が生まれる理由が書かれている。

「借金すると利益が減るので法人税を圧縮できる」「結果として株を発行するよりも安上がりになる」というものだ。これまでこのような発想には思い至らなかったので、少し視野が広がった感じがする。そのほかにも決算書の見方やキャッシュフローの見方なども紹介されている。

中身は本格派であるにもかかわらず、書名から漂う二番煎じ感が実に惜しい。