読まれないことは幸いか - 「7日でできる思考のダイエット」

7日でできる思考のダイエット (magazinehouse pocket)

オリンピックロゴ騒動で話題となってしまった著者の仕事術の本である。2025年8月30日現在、アマゾンのレビューは著者への批判一色となっており本の内容にはろくに触れられていない。本書は重要なポイントがいくつか太字で強調されているのだが、実際に読まれていたら引用されてネタにされていたに違いない文面が少なくない。

著者はロゴや広告等を作るにあたって遠くから見ても目立つかどうかを重視しており、今回のオリンピックロゴもそのセオリー通りに作られていることはよく分かる。

またターゲット設定の重要性を説いているが、ロゴのターゲットが「普通の日本人*1」ではなかったことが炎上の遠因になっているとも感じた。オリンピックが「万国の祭典」であるにもかかわらず招致活動以来延々と「国家隆盛の起爆剤」のように扱ってきたことで暴発したのだろう。

*1:TwitterなどのSNSで時折見かける「普通の日本人」のみを指すものではない