そしてベンヤミンへ -「観光客の哲学」
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第1章 観光
「他者」という概念の陳腐化を指摘しつつ、それに代わって「観光客」という概念を提起する。近代の産物としての「観光」の振り返りも兼ねてベンヤミンの議論が援用される。パサージュの子孫としてのショッピングモール。ふまじめなテロリスト。ここ最近の著者の関心に近い思想家はデリダよりはベンヤミンなのだと遅まきながら気が付く。
付論 二次創作
開沼博の批判に対する反論など。福島の二次創作(フクシマ)の耐えがたさを訴える開沼氏を「原作厨」の立場にあるとしている。
第2章 政治とその外部
『一般意思2.0』の補論。政治を「脱構築」することを目指していたにもかかわらず、大学にこもるか街頭でデモを繰り広げるかのほぼ二択を迫られているポストモダニスト。著者にとっては「街頭に出たら負け」なのだろう。