文を敲く

読書記録とその他雑記。2018年11月に「はてなダイアリー」から移転してきました。

【これはひどい】紋切り型表現の氾濫でネットがヤバイ【全ネットイナゴ必読】

「舌鼓を打つ」という表現がある。もう何十年以上にもわたって新聞や雑誌で食事の情景を書く際に使われている紋切り型表現の代表格だ。紋切り型を多用すれば一見すると「良い」文章に仕上がるが、読み手の記憶に残らないものになってしまう。そのため小説家や批評家は紋切り型におおむね批判的だ。

しかし、ネットに上げられる文章は紋切り型が日を追うごとに増加していると私は思う。その理由はたぶんPV至上主義だ。良質なコンテンツを作るのは手間とコストがかかりすぎるので、自然と読者の興味を引きそうな煽りタイトル*1など小手先のテクニックに頼るようになるのだ。

ところで、ネットの普及にそれなりの貢献を果たしたインターネットエクスプローラーが登場して来年で20年になる。情報発信と交流という点ではネットは黎明期と成長期は過ぎ去り、は成熟期へと移りつつあるように思う。情報は読者に最適化*2され、日々テンプレートに沿って生産されるものになった。そこには見せかけの刺激しかない。

もう数年前からマンネリズムは指摘されている。フロンティアは再びここではないどこかへ遠のいた。「PV至上主義」というものはテレビの「視聴率至上主義」と同じようなものである。下手をすれば数年もしないうちに「最近のネットはつまらない」と誰もが思い始めるだろう。放置すればアタリショックの二の舞、とはさすがにいかないが病根は根深いと思う。

*1:このエントリのタイトルのような下品な代物になりがちである

*2:実際には「読者」ではなくGoogleに最適化されている文章も少なくない。1文字1円程度の単価で書かれる文章は検索結果の上位に載らなければ無価値な文章なのである(2016/11/17 追記)