文を敲く

読書記録とその他雑記。

タイトルを過信するべからず - 「無印良品の「あれ」は決して安くないのに なぜ飛ぶように売れるのか? 」

10年ぐらい前にミリオンセラーになった「さおだけ屋はなぜ潰れないのか」と同じような構成の本である。読者の目を引く問いかけタイトルで釣っておいて、肝心の答えの記述は思っていたよりも少ないというあれである。

もちろん本書では無印良品の独創性がどこにあるかはそれなりに書かれてはいるが、無印良品自体を深く知りたいなら別の本も読むべきだろう。本書では無印良品と密接に結びついていたセゾングループについてほとんど触れられていないからだ。

副題の「100億円の価値を生み出す凄いコンセプトの作り方」が本書の主題だ。著者が紹介しているコンセプトの作り方は具体的でわかりやすい。これから起業する、もしくは企業の方向性を決める立場であるなら一読の価値がある。