文を敲く

読書記録とその他雑記。

放談 - 「定年後のリアル」

定年後の不安を煽って何かを買わせるような類の本ではない。またセカンドライフを語るようなものでもない。中小企業の平均的サラリーマンだった著者が定年後にどのような生活を送ることになるのか綴った本である。

もっとも定年後の実際の日々を綴った箇所は思いのほか少なかった。よくある「第二の人生」を喧伝する人々への批判、そして「おひとりさまの老後」を書いた上野千鶴子への批判が結構な割合を占めている。確かに上野千鶴子のような老後を送れる人間はごく一部だが、そこまで目の敵にする必要はあるのか疑問が残る。