文を敲く

読書記録とその他雑記。

ものとの関わり - 「捨てる女」

捨てる女

捨てる女

本の雑誌」に連載されていたエッセイを単行本化したものである。連載中にも何度か読んでいたはずだが、ほとんど記憶から抜け落ちていたので意外と新鮮な気持ちで読むことができた。

本書では時系列に沿って著者の自宅に溜まりにたまった仕事関係の資料・原画・蔵書・コレクションが整理されていく過程を垣間見ることができるが、基本的には身辺雑記である。連載中に著者が出版した「飼い喰い」のエピソードなども挟まっているため、著者の熱心なファンなら二倍楽しめる内容となっている。