忘れられたラノベ (番外) - 「世界征服のすゝめ」

みのりちゃんの実験室 世界征服のすゝめ (朝日ノベルズ)

本書はノベルスなのでラノベにあたるかどうかは微妙な所だ。そもそも本書は1980年代に出版された「日曜日には宇宙人とお茶を」と「大冒険はおべんと持って」を一冊にまとめた再刊本でありライトノベル黎明期もしくはそれ以前の作品だ。ノリの軽さはライトノベル級だがネタの古さには思わず時の経過を感じてしまう。加筆修正されているはずなのに。

一応SFだが、ご都合主義と超展開が満載で、どちらかといえば話の筋はギャグ漫画に近い。よくよく考えてみるとライトノベルにはギャグ追求型の作品は思いのほか少ない。ギャグマンガはあってもギャグノベルというジャンルは存在しない所にヒントが隠されているのかもしれない。