文を敲く

読書記録とその他雑記。2018年11月に「はてなダイアリー」から移転してきました。

「ラノベ読み」批判 - 「ライトノベルから見た少女/少年小説史」

ライトノベルの歴史と定義を考察した本である。最近読んだ「ライトノベルのなかの現代日本」を読んでラノベ研究の現在を知りたくなってきたので手に取った次第だ。

本書ではまずネット上で定説となっているライトノベルの「起源」や先駆者たちの評論に対して徹底的な批判が行われている。そしてこの起源を信じて疑わない「ラノベ読み」たちの態度についても批判的に記述されている。「ラノベ読み」の態度には何となく1970年代の日本SF界を髣髴とさせるものがある。

著者はライトノベルの起源は「少女小説」であると考えており、その視点から書かれた日本娯楽小説史も興味深かった。

余談。装丁イラストの少女が手に取って読んでいる本はおそらくライトノベルではない。サイズが大きすぎるからだ*1

*1:手の大きさから推測した限り判型はB5かA4、並製カバー無しなので、たぶんコミケで売られているような同人誌だろう。一般書店で売られているラノベは文庫版がほとんどで単行本はごく少数だ