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読書記録とその他雑記。

書の奥深さ -「九楊先生の文字学入門」

九楊先生の文字学入門

九楊先生の文字学入門

自作フォントの作成にこのところ熱中していて文字への関心が強くなり、書名に惹かれて本書を手に取った次第だ。「アルファベット」と「漢字」の差異の検討から漢字の書体の発展史まで幅広く論じられており、読みごたえのある一冊である。

これまで「フォント」には耽溺気味だったが「書」にはそれほど関心が無かった。本書を読み終えた今、随分と勿体ないことをしてしまったと感じている。書の世界の豊穣に今になって気が付いたのである。