過ぎ去りし20世紀 -「コラムダス」

コラムダス (新潮文庫)

「イミダス」の体裁を借りて作られた80年代から90年代にかけての文化風俗に関するコラム、かと思いきや著者の幼少期の思い出が入り混じっていて雑駁としている。話題が東京近辺に集中していて物足りないものを感じた。東京以外全部沈没といったところか。

2015年4月追記

著者はサブカルチャー界隈の先駆者として20世紀末に活躍していた。しかし今では新潮文庫から出ていた著者の作品はすべて絶版*1となり、時折ブックオフや古本屋の店頭で見かけるぐらいになっている。著者は存命ではあるが、著者の時代も20世紀と共に過ぎ去ってしまったということなのだろうか。

*1:新潮社のウェブサイトで検索しても1件もヒットしなかったことから、「品切重版未定」ではなく完全な絶版だとみられる