文を敲く

読書記録とその他雑記。2018年11月に「はてなダイアリー」から移転してきました。

金融政策 -「大坂堂島米市場」

世界史上もっとも早い時期に誕生した先物市場である大坂堂島米市場について記した本である。先物市場の誕生経緯や取引の内容が詳しく紹介されているだけではなく「先物市場に対して幕府はどのように向き合ってきたか」という渋いテーマについても史料を駆使して鮮やかに描き出されていることが本書の特色である。

江戸幕府の金融政策は小判の改鋳以外はあまりうまくいっていないイメージが強かったが、先物市場に対する政策はそれなりに機能しており、認識を新たにさせられた。「日本銀行前総裁 絶賛」とオビで謳うだけの魅力があり、個人的な「今年の収穫ベスト3」に挙げたい。