文を敲く

読書記録とその他雑記。

写真 -「残念和食にもワケがある」

最近ではあまり話題*1にならなくなった日本の食卓事情の変化を、著者が長年行ってきた調査を基に分析した本である。目次だけでも「給食で初めて煮物を食べる子どもたち」「お子様用プレートで食べる大人たち」などなかなかのインパクトがある。

目次以上に強烈な印象を与えるのが本書に収められた写真だ。そのほとんどがシズル感ゼロである。「著者が指定したレンズ付きフィルム」で撮られたものだからだと思われる。普段目にする「食卓」の写真は意識的もしくは無意識に加工された写真ばかりであると強く意識させられた。

*1:10年以上前には「個食」「孤食」「食育」など新語と共に食卓の変化が議題として何かと浮上していたように思われる