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読書記録とその他雑記。

「大阪ラビリンス」

大阪ラビリンス (新潮文庫)

大阪ラビリンス (新潮文庫)

有栖川有栖が編集した大阪関連の短編小説アンソロジーである。有栖川有栖が描いた小説は収められていない。私は以前よりタイトルだけは聞いたことがあった「梅田地下オデッセイ」が収録されていることに気が付いて本書をみ始めた次第だ。

時代小説、SF、ミステリ、そして現代小説までと多彩な内容が収められている。その中でももっとも面白かったのは予想に違わず「梅田地下オデッセイ」だった。実在の地下街をアヴァンギャルドに読み替えた想像力に惚れた。