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読書記録とその他雑記。

到達点 -「聴竹居: 藤井厚二の木造モダニズム建築」

聴竹居: 藤井厚二の木造モダニズム建築 (コロナ・ブックス)

聴竹居: 藤井厚二の木造モダニズム建築 (コロナ・ブックス)

関西を拠点に活躍した建築家が「日本の住宅の理想」として建てた自邸を紹介する本である。表紙の写真を見ただけでは普通の平屋建て住宅であるかのように思えるが、本書に掲載された写真を見ればその印象は誤りだという事にたちまち気が付いてしまうはずだ。

建てられた背景、設計の狙いなども詳しく書かれていて興味深く読んだ。藤井厚二は聴竹居を建てるまでに4回も「実験住宅」を作っているという。質素な外観ではあるが、意外なほど資金と時間がかけられているのだ。