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読書記録とその他雑記。

到達点 -「ショッピングモールから考える」

本書はショッピングモールを肯定的に捉える論者二人によるショッピングモール擁護連続対談をまとめたものだ。「ショッピングモール」は日本の論壇では概ね否定的に語られるので、否定論に親しんだ人ほど発見が多い本になっていると感じた。「モールは内装でできている」など興味深い指摘も少なくない。

本書を一読して、ショッピングモールは「脳化社会」におけるひとつの到達点なのだと感じた。それゆえ洋の東西を問わずショッピングモールに人が引き寄せられる*1のだろう。

*1:とりわけ子持ちのニューファミリー層には人気があるとのこと。単身者にはそこまでの人気はない。とはいえ日本では単身者比率が今後も上がっていくはずなので、単身者向けのモールを開設する動きが現れると思う