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読書記録とその他雑記。

「イスラーム国の衝撃」

イスラーム国の衝撃 (文春新書)

イスラーム国の衝撃 (文春新書)

本年を代表するベストセラーである。今年の世界情勢の主役は中国でもなければアメリカでもなく「イスラーム国」だった。そのイスラーム国が誕生するに至った宗教的風土や歴史的背景について端的にまとめられている。20世紀末にアラブでも「終末論」が流行っていたというのが意外な感じがした。

著者は「イスラーム国」の今後については特に予想を立てていない。あまりにも流動的だからだろう。しかし「イスラーム国」の周辺国が不安定である限り「イスラーム国」はそれなりに勢力を保ち続けそうだ。