文を敲く

読書記録とその他雑記。

途中で挫折した本(9) -「ボヴァリー夫人」

ボヴァリー夫人 (新潮文庫)

ボヴァリー夫人 (新潮文庫)

新訳が出たので思い切って読み始めたのだが、物語の流れにうまく乗り切ることが出来ず途中から飛ばし読みするに至った。主人公のように暇を持て余していなければこの本は楽しめないのではないかとも思う。読むタイミングがよくなかったとは思う。

ボヴァリー夫人は消費と不倫に明け暮れ、最後は借金で首が回らなくなり服毒自殺する。「なぜ夫に保険金をかけて殺さなかったのか」という考えに至る私は感覚がマヒしている可能性が高い。昨今のニュースのせいにしておこう。

なお、訳者解説には作品の解説よりも新訳や文体についての解説に重点が置かれている。作品の読み解き方については他の本を参照せよということか。