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ポジティブシンキング - 「インターネットが普及したら、ぼくたちが原始人に戻っちゃったわけ」

インターネットが普及したら、ぼくたちが原始人に戻っちゃったわけ

インターネットが普及したら、ぼくたちが原始人に戻っちゃったわけ

インターネットによって社会がどのように変わっていくか述べた雑談集である。雑談なので読みやすいが新奇性は少ない。時流に乗った会社として取り上げられているのがアップルなりダイソンなので個人的には食傷感が強かった。雑談だからとっておきの「逸話」を出してくるわけにはいかないのだろう。

著者らは星新一筒井康隆が描いたディストピア現代社会で実現しつつあることに感心して、未来を創る上で最強の武器は「SF力」と言い始める。ディストピアをポジティブに捉えるのは個人的には斬新だった。あと、SFを90年代半ばに次々と具現化したオウム真理教は「偉大なるフロントランナー」として扱わなければならない気もするが大丈夫か。