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読書記録とその他雑記。

詰め込み -「真夜中のパン屋さん」

真夜中のパン屋さん 午前0時のレシピ (ポプラ文庫)

真夜中のパン屋さん 午前0時のレシピ (ポプラ文庫)

本書の登場人物は全員訳ありである。正確にいえば重荷を抱え続けている人たちが大半である。「真夜中」だからなのかもしれないが、辟易とするものがある。筋書きは訳ありというよりは無難な路線を選んでいるので、自分が抱える重荷で潰れそうなときに読めばちょっとした支えにはなってくれる本だとは思う。

しかし現実を忘れて逃避したい人にはおすすめはできない。主人公の現状認識は「日々是戦場」とでもいった感じであって、おそらく続刊で多少は落ち着いてくるのではあろうが私は苦手である。