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方便 - 「ほんとうの法華経」

ほんとうの法華経 (ちくま新書)

ほんとうの法華経 (ちくま新書)

対談形式の法華経入門書である。ベストセラーになった「ふしぎなキリスト教」の路線で書かれているので内容面でちょっと不安*1ではあるが、前々から「法華経」が気になって仕方が無かったので手に取った次第だ。

対談形式なのですぐ読み終えるかと思ったが、思った以上に深く掘り下げられていたので読み応えがあった。法華経の要約のようなものではなく「なぜこのような表現を用いているのか」「前後で矛盾しているのではないか」といった問いとその答えで対談が進行するからだ。

法華経は最高の経典であるといわれる。これまでその理由は私にはよく分からなかったが、やはり最高の経典といわれるだけの理由があると感じた。法華経を信仰する人が熱心に折伏したくなるだけのことはある。

*1:「ふしぎなキリスト教」は内容や解釈の間違いを指摘した本が何冊も出版されている。残念ながら私には何が間違っているか列挙できるだけの知識はない