知的滑稽本 - 「本にだって雄と雌があります」
- 作者: 小田雅久仁
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2012/10/22
- メディア: 単行本
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家族の歴史を語る手紙という体裁は「同時代ゲーム」あたりか、幻書はボルヘスあたりかとあれこれ考えてしまいたくなる。オマージュ満載なのである。とはいえ呑気な物語かと言えばまったくそんなことは無く、物語の軸となる「語り手の祖父」は太平洋戦争でボルネオに送り込まれ死地を彷徨うなど波乱万丈だ。意外に重々しい。ともかく、私も幻書が欲しい。