あらすじだけ読めば - 「アーサー王宮廷のヤンキー」
トウェイン完訳コレクション アーサー王宮廷のヤンキー (角川文庫)
- 作者: マーク・トウェイン,大久保博
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2009/12/25
- メディア: 文庫
- 購入: 2人 クリック: 47回
- この商品を含むブログ (11件) を見る
というあらすじを読んだだけでは「小説家になろう」によくある転生ものの小説のように思えるかもしれない。しかし本作が出版されたのは1889年だ。その事実にまず驚く。
主人公の内政はいかにもアメリカ人的で笑える。騎士に広告看板を掛けさせて石鹸のセールスマンに仕立て上げたり、カトリック教会の政治的影響力を無くすためあれこれ手を尽くそうとする。しかし読み進めていくと現代社会への痛烈な風刺の度合いが強まってゆき、呑気には読めなくなってゆく。読後感はほろ苦い。