文を敲く

読書記録とその他雑記。

暗い山 - 「マークスの山」

マークスの山〈上〉 (新潮文庫)

マークスの山〈上〉 (新潮文庫)

マークスの山〈下〉 (新潮文庫)

マークスの山〈下〉 (新潮文庫)

読み始めてまず思ったこと。新潮文庫にしては字が小さく岩波文庫のような感じがした。奥付をみたら印刷元は岩波文庫も印刷している精興社だった。氷彫刻の文字とも形容されている精興社書体が用いられていたのだった。本作の重厚な雰囲気と合致している書体だと思う。大きい活字に慣れていると読み辛い、あるいは読む気になれないかもしれない。

犯人も刑事も被害者も闇を抱えていてで息が詰まるが、下巻になるとページをめくる手が止まらなくなってしまった。