「残りの雪」読了
- 作者: 立原正秋
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1980/07/29
- メディア: 文庫
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所々で逃げた夫の生活が交錯する。無気力で受け身な夫は愛人Aに飽きて、新たな愛人Bと共に逃げ出し、さらにその愛人Bにも苦しさを感じて元の愛人Aとよりを戻したうえに、頼まれるまま新たな愛人Cとも関係が出来る。無気力で受け身の男に恋心を持ってしまう女たち。ライトノベルでありがちな展開を思い出さずにはいられない。
どこまでも美しく研ぎ澄まされた描写。里子の子供という「現実」は後景に退いたまま物語は結末を迎える。