文を敲く

読書記録とその他雑記。

近況

「自分のアタマで考えよう」という言葉がネットの一部*1で流行ったのはいつのことだったろうか。10年位前だろうか。当時はウケが良かったが、提唱者の評判が絶頂期を過ぎたあたりから、結局それは自分(のアタマ)で考えて私と同じ考えになるべきということなのではないかという意見が多くみられるようになった。オリジナリティへの疑念が強まったのが2010年代だったのかもしれない。

気が付けば誰かの言葉に星を付けるか、いいねを押すかの日々が続いている。このブログの更新頻度も低下して久しい。私は自分の言葉で書くことにおそらく飽きてしまったのだ。あるいは、日々のあれこれに急き立てられて気力を無くしてしまったのか。そういえばこのところ読書量も減っている。本業の方はここ最近、かつての社会主義国の公務員並みの暇があるにもかかわらず。

「自分のアタマで考える」ことは負荷が高いわりに「コストパフォーマンス」という面では微妙な部分がままある。いわんや自分の言葉で書くということは相当程度負荷がかかる。しかし自分自身の気分や考えをブリコラージュで表現できるかといえばそれは否である。借りてきた言葉に私自身が乗っ取られる可能性が高い。さてどうしたものか。

*1:より正確にいえばはてなブックマーク周辺