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読書記録とその他雑記。

「都会」 - 「スモーク&ブルー・イン・ザ・フェイス」

スモーク&ブルー・イン・ザ・フェイス (新潮文庫)

スモーク&ブルー・イン・ザ・フェイス (新潮文庫)

「スモーク」と「ブルー・イン・ザ・フェイス」という二本の映画シナリオが収められている。最近になって「スモーク」のデジタルリマスタリング版が上映されていると知り、映画を見に行く余裕もないので本書を図書館で借りて読み始めた次第である。

著者は現代アメリカ文学を代表する作家である。しかし、「あのころのアメリカ」的風情を感じずにはいられない。舞台がニューヨーク・ブルックリンの煙草店だからだろう。喫煙者への風当たりは周知のごとく強まっただけではなく、ブルックリンもいろいろジェントリフィケーションされてしまったからだ*1。時代は変わった。

*1:白抜きで"BROOKLYN"と書かれた雑貨やタペストリーの氾濫が浄化済の証といえる。もちろん変わらない部分も多いのだろうが