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読書記録とその他雑記。

佳境 - 「神聖喜劇 (四)」

神聖喜劇〈第4巻〉 (光文社文庫)

神聖喜劇〈第4巻〉 (光文社文庫)

フラグが立てられ続けた重要登場人物の出自がついに明らかになった。いよいよ結末に向けて物語が走り始める、という訳でもなく相変わらず引用の嵐なのでさすがに読み飛ばし気味になってきている。丹念に読み込むだけの精神的な余裕をあいにく持ち合わせていないのである。

それにしても軍隊は一般社会の縮図だということを強く思わずにはいられない。本書の登場人物を連想させるような人が思いのほかに身近なところにいるからだ。そして私もまた本書の登場人物の誰かには似ている可能性があるのではないか*1。あまりにも人間模様がよく書かれている本で心苦しくなる。

*1:学歴だけであれば「似非インテリ」に分類される可能性が高い