文を敲く

読書記録とその他雑記。

都市内格差 - 「階級都市」

階級都市―格差が街を侵食する (ちくま新書)

階級都市―格差が街を侵食する (ちくま新書)

東京都内の「山の手」と「下町」の格差を紹介した本である。都心では「山の手」的な区域と「下町」的な区域がパッチワークのように広がっているらしい。また「山の手」が西へ西へと広がったのと同様に「下町」の範囲も東へと重心を移していったという話は興味深かった。

だが東京スカイツリーが出来たから「下町」のマイナスイメージが払拭されるだろうという著者の意見は楽観的過ぎると感じた。それまでの住民が追い出されてジェントリフィケーションが進行するだけなのではないのか。