文を敲く

読書記録とその他雑記。2018年11月に「はてなダイアリー」から移転してきました。

教科書より数倍面白い歴史書 - 「イギリス近代史講義」

イギリス近代史講義 (講談社現代新書)

イギリス近代史講義 (講談社現代新書)

大学で行われる「講義」のエッセンスを濃縮した一冊。本書のテーマはイギリスの発展と衰退だ。その理由をイギリスの歴史を辿りながら探るため、話題はロンドンとシティ、産業革命帝国主義世界システム論にまで広がり一見すると脱線気味に感じてしまうかもしれない。

だがその脱線のように思える部分こそが本書の最大の魅力でもある。世界史の教科書を読んだだけではよくわからないイギリスの階級社会や「御用達」の影響力など細々としたエピソードのひとつひとつがつながっていることも分かる。教科書と違って無味乾燥ではないので、イギリスやヨーロッパに興味があるなら読んでいて楽しくなること間違いなしだと私は思う。

個人的には「成長パラノイア」という考え方にとりわけ惹かれた。