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ヒーローと民主主義 - 「ヒーローを待っていても世界は変わらない」

ヒーローを待っていても世界は変わらない

ヒーローを待っていても世界は変わらない

「反貧困」運動で有名な湯浅誠によるヒーロー待望論への警鐘の書である。民主主義は面倒くさいとしてもそれでも価値があるということが比較的平易な言葉でつづられている。ヒーローを待っていても世界は変わらない。人によっては「では私がヒーローになって世界を変える」と考える人がいるかもしれない。しかし著者の考えは「ヒーローでも何でもない人々がヒーローとなることなく世界を変えていく」に近いと思う。

民主主義は「面倒くさい」というよりはむしろ「儲からない(骨折り損)」「楽しくない」「疲れる」ために人気が無いのかもしれない。また直接民主主義に本格的に取り組もうと思うと体力面の充実が必要不可欠のように思える。頭を抱えるしかない。