文を敲く

読書記録とその他雑記。2018年11月に「はてなダイアリー」から移転してきました。

百年前だが - 「橋のない川 第一部」

橋のない川〈1〉 (新潮文庫)

橋のない川〈1〉 (新潮文庫)

平穏な奈良で繰り広げられる陰湿な差別。なぜ同じ人間なのに差別されるのか。第一部は学校が舞台だが、その差別は露骨で生々しい。差別する人間はそのことに何ら罪悪感を抱かない。流行りのヘイトスピーチと同じだ。本書は明治から大正へと移り変わるちょうど百年前の話であるが日本社会は今もなお差別の克服途上なのだ。

物語としても面白いので文庫本で500ページ以上あるが、続きが気になって読む速度は自然と早くなる。大部なので続けて読むことは出来ないが、第七部までじっくりと読んでいきたい。